|
先ほど、うつ病対策には早起きをすることが大切という話をしました。
しかし、近年の日本人の平均起床時間と睡眠時間は、下記のようになっています。
1960年 起床時間 朝6時02分 睡眠時間 8時間13分
2000年 起床時間 朝6時42分 睡眠時間 7時間23分
ここ、40年で睡眠時間は50分少なくなり、起床時間は40分遅くなったのです。
ここで問題となるのは、睡眠時間の減少よりも、朝起きる時間帯が遅くなった
ということです。
睡眠の本当の目的は、身体を休めることよりも、脳を休めることにあります。
睡眠を十分にとると、脳の免疫力を向上させ、ホルモンの分泌を促すという
非常に大きな効果があるのです。
睡眠をとることによって、脳をリフレッシュさせているのです。

では脳を休めるのに十分な時間とはどのくらいでしょうか。
人間の睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。
夢を見るのはレム睡眠のときで、そのとき大脳は休んでいないのです。心身
そして大脳が休んでいる睡眠は「レム睡眠」のときなのです。
レム睡眠とノンレム睡眠は交互にあらわれ、二つの睡眠のサイクルは、
平均して90分ごとに入れ替わっています。
レム睡眠は、脳の温度を上げ、目覚やすくする働きがあるため、レム睡眠の
直後に目覚めると気分よく起きることができるのです。
逆にノンレム睡眠のときに目覚めると、気分が悪かったり、寝ぼけたりするのです。
したがって、睡眠時間を90分(1時間30分)の倍数に指定すると、すっきりした
気持ちで起きられるのです。
このような理由から、早朝早起きの効果と脳を休める時間をあわせて考慮すると、
「夜の11時に就寝、朝の5時に起床の6時間睡眠」こそが、人間の健全な身体を
維持していく上の、最も適した時間なのです。
現代社会は、日常の生活習慣に流されると、どうしても遅寝遅起きになってしまい、
人間生活のバイオリズムを崩しやすい環境にあります。
そして現代のバイオリズムを崩しやすい環境が、うつ病患者を急増させている
原因の一つといっても過言ではないでしょう。
社会環境は急には変わりませんので、今のところは自分の身体は自分で守る
しかないのです。
うつ病患者は間違いなく、生活のバイオリズムを崩しています。
まずは、寝る時間と起きる時間をきっちりと定めることで、心と身体のバイオリズム
を正常に戻す必要があります。
このバイオリズムを人間本来の姿に取り戻すことが、うつ病克服にとってきわめて
重要になってくるのです。
|